Superace Software Technologiesという会社が出しているUPDFというAI搭載PDFエディターソフトがあります。
今回このソフトウェアのレビュー依頼が来ましたので、忖度なくレビューしてみたいと思います。
忖度ないとは言ってもライセンスは提供してもらってますので、広告にはなるでしょうから、題名には[AD]と入れています。
私にも依頼が来るくらいなので、ググって出てくるUPDFのレビュー記事の多くが提供されたものではないかと推測しています。全員が全員ADとかPRとかって表記がなかったりするんですけどね。
比較対象:普段使っているPDFソフト
ちなみに貧乏庶民な私は、PDFのソフトとしては、
PDF化はOS標準?でPDFにしてセーブとか、プリンターで出てくるPDFにする機能を使ってますが、
基本的な閲覧やちょっとした書き込み、セキュリティのOn/Off等普段使いにはPDF-XChangeViewerを
ページの削除やPDF同士のマージ等ページ単位の編集にはPDFsam Basicを使っています。
仕事上では有料のAcrobatを使ったりしたことはありますが、それでも閲覧だけならPDF-XChangeViewerを使ってました。
PDF-XChangeViewerはフリー版で使ってます。
もうサポートも終わり更新されなくなったようなので、セキュリティ的にはお勧めはしかねますが、軽快さやタブの使い勝手、閲覧だけでなくコメントや図形が書けたり等とても気に入ってます。
同じ会社で後継のPDF-XChangeEditorってのもあるんですが、どうもそっちよりはViewerの方が使いやすいやってことでずっとViewerを使ってます。
PDFsam Basicの方はうっかりすると不要なソフトまでインストールしちゃったりしてやっかいだったりしたんですが、ページ単位の編集では他に良いフリーソフトが見当たらないのでしょうがなく使っているって感じです。
無料で使わせていただいているので文句言えません。
そんな私がUPDFを使ってどう感じるのでしょうか?
ちなみに色々なプラットフォーム版がありますが、私が試しているのはWindows版になります。
UPDFを試す
まず、UPDFとは何?ってところです。
プラットフォームとしてはWindows/Mac/Android/iOS全て揃ってます。
UIも日本語対応しています。
PDF閲覧や編集は当たり前として、強力なOCR機能とかAI機能が売りって感じのWebです。
インストール
UPDFのWebに行きます

登録ってありますが、しないでもインストールは出来ますし、起動(多分トライアル版)もできます。
とはいえ、無料版を使用するにもアカウントは必要ですのでトライアル版以上のことをしたいのであれば登録してみましょう。登録にクレジットカードとかの決済情報は不要だったはずなのでそこまで心配しなくてよいかと思います。
右上の無料ダウンロード(出てない場合は右上に出ているハンバーガーメニューをクリックして出てくる無料ダウンロード)をクリックして保存
ダウンロード出来たら実行して言われるままにインストールします。
インストールが終わったらアプリとともにWebブラウザが立ち上がり、モバイルアプリもダウンロードできるよってのと、購入してね!ってのが出てきますが、とりあえずそっちの方は無視しておきましょう。
ちなみにこのモバイルアプリもダウンロードってQRコードを読んでみたらGooglePlayの画面へ行きました。iPad miniで読んだんですけどね。ちょっと不親切。
アプリが立ち上がっていると思いますが、まだ右上にLoginってなっていると思います。
これは未登録状態での体験版モードになっているってことでしょう。
アカウント作っているのならLoginしておきます。
機能:閲覧
まずは基本的なViewモードです。多くの場合PDFは見るだけで使うでしょう。
複数ファイル開いた時のタブの使い勝手、プルダウンメニューからの一発でのアクセス等複数ファイルでの使い勝手は十分で、PDF-XChangeViewer同等です。
ページのスクロールモードも同等。Ctrl+ホイールでのズームも同様で使いやすい。
ただ、全体表示に1クリックでいけないのが残念
機能:検索
Ctrl-Fからの検索はいきなり検索ペインがでるUPDFに対して、PDF-XChangeViewerはCtrl-Fだとツールバーに入れるだけで、検索ペインを出すにはCtrl+Shift+Fにする必要があります。
検索部分がたくさん出てくる場合は検索ペインから検索出来た方が良いので、私的にはいきなり検索ペインがでてくるUPDFの方が使いやすい。
その検索ペインで出てくる情報はUPDFの方が多少多めで目的の箇所が見つけやすく感じます。
ただ、UPDFは複数ファイルまとめての検索は出来ないようで、その点はPDF-XChangeViewerの方が使いやすい。
PDF-XChangeViewerでの検索結果はこちら(AcrobatReaderでの結果もこれに近いです)
機能:編集
正直閲覧や検索だけならどのソフトでもできます。
差が出てくるのは編集でしょう。
PDF-XCchangeViewerだと、マーカー引いたり図形書いたり文字入れたりハンコ押したりってのは出来るのでこれで十分だったりしました。
UPDFはそれ以上の加筆ができそうです。
また、特筆すべきなのはPDF状態で文字の編集もできるってことです。これはPDF-XChangeViewerではできなかった。
こんなPDFがあったとしましょう。
これで、Wordの様にカーソルをもっていって文字編集すると、
と、できたりします。上から画像を張り付けたんじゃなくてちゃんと文字の編集をしています。
今回はあえて妙な感じにしてみましたが、フォントも同じなのでぱっと見では編集したかどうかわからなくなるでしょう。PDF状態のまま編集ができると結構便利です。
機能:ページ編集
PDF-XChangeViewerはページ単位の編集は回転くらいしかできないのでページ編集がしたい場合の選択肢にはなりません。なのでPDFsam Basicを使ってたわけですが。
ページの入れ替え、削除、挿入、抽出、回転、空白ページ挿入、置換。おおよそやりたいことはすべてできます。
機能:セキュリティ
パスワードの設定はPDF-XChangeViewerでもUPDFでもできます。
UPDFの方は墨消しって機能もあって、お役所さんがお得意な真っ黒けな資料を作ることもできます。
機能:Export
これはもう無料のPDF-XCchangeViewerだとイメージへのエキスポートしかできないのでUPDFの圧勝です。
また、圧縮してセーブ出来たり、フラット化、PDF/A化もできます。
無料版
無料版の制限としてはFAQによると
UPDFは無料ですか?
1.OCRは体験のみ可能で、コンテンツの保存やコピーはできません。
2.無料版では、ファイルを保存するときに透かしが自動的に追加されます。
3.変換は1日2回までに制限されています。
4.バッチ処理では、2つのファイルしか処理できません。
5.透かし、ヘッダーとフッター、および背景に個別に追加できるテンプレートは1つだけです。
6.UPDFクラウドの試用版には、1つのファイルに対して10MBの制限があり1GBのストレージ容量が含まれています。 (UPDF Proの年間プランにアップグレードすると、アップロード用にファイルあたり最大2GBの10GBストレージ スペースを取得できます。UPDF Proの永久プランにアップグレードすると、アップロード用にファイルあたり最大2GBの永続的な2GBストレージスペースを取得できます。)
無料版での一番の問題は透かしでしょうね。
左上にでかいマークがつきました。
まぁこれでもいいよって人ならいいんですが、ちょっと邪魔すぎですので、課金するかUPDFを使わないかの2択になるのではないかと思います。
課金するほどじゃないって人なら、私が普段使っているPDF-XChangeViewerやPDFsamBasicで事足りるでしょう。
課金してでも使いたいって人は、UPDFならではの機能がどうしても使いたいって人だと思います。
UPDFプロとして費用は2種類あるようです
まずは年間6,239円のサブスク。
110GBのクラウドストレージがついてくるそうです。AI機能は無制限でつかえるようですが、GPT4oを搭載しているAIアシスタントはついてこないようです。
110GBのクラウドストレージがついてくるってなるとそこまで高くないんじゃないかなって思ったりしましたが、OneDriveやGoogleDriveの様な汎用のストレージではなく、AI機能のためのストレージだけなのかもしれません。
だとしたら微妙かもですね。
次が10,499円のプラン。これは永続ライセンス。
内容は↑と同じで毎年のサブスクか永続かの違いだけです。
GPT4oを搭載しているAIアシスタントについてもこちらもとらいあるだけで別途年間10,821円必要みたいです
2年以上絶対使うってひとなら永続ライセンスの方が良いってことでしょうかね。
どちらのライセンスも6台まで使用可能です
PC2台とモバイル2台、ウェブ2台だそうです。ウェブってなんだろうか?
オンラインとしてはUPDFAIオンラインとUPDFSignがあるようで、これは別ライセンスだと思うんですよね。
ちょっと細かい点で不明なところが多いですね
また、AIアシスタントは年間12,468円、UPDFSignという署名ソフトは年間10,424円のようですが、こちらは私も試してないのでレビューできません。
有料版機能:UPDF AI
有料版でUPDF AIを試してみました。
試しに、手元にあったXilinxのユーザーガイド(UG470 7 Series FPGAs Configuration User Guide(英語版))を読み込ませてみました。
OCR処理してAI用のクラウドにアップロードする時間が若干かかります。
それで

MultiBoot機能とは?
と質問すると

提供されたドキュメントの内容によれば、MultiBoot機能は次のように説明されています。
MultiBoot機能の目的:
フィールドでのシステムの更新をサポートします。
FPGAのMultiBoot機能により、動作中にイメージを切り替えることが可能です。
動作の流れ:
初期ロード: MultiBootイメージは上位アドレススペースから電源投入時に最初にロードされます。
フォールバック: このイメージの設定に失敗した場合、デバイスは自動的にフォールバックして、アドレス0に保存されているゴールデンイメージをロードします。
目的と利点:
システムは自分自身でビットファイルをアップグレードし、電源投入時に最新のイメージからブートを行うことができるようになります。
フォールバックロジックは、MultiBootイメージのロードに失敗した場合にシステムが回復できるようにします。
この機能により、設定中のエラーが検出された場合に、FPGAがフォールバック機能をトリガーし、既知の良好なデザインをデバイスにロードできるようにすることで、信頼性が高まります。
と日本語でちゃんと返してくれました。
チャットというタブに切り替えて同様な質問をすると、
と、一般的なMultibootについて答えましたので、ファイルを元にするのとは違ってこちらは一般のAI機能ってことなんでしょうかね。
すると、例えばXilinxの山ほどあるドキュメントを片っ端からアップロードしておけば、FPGAに関する質問はさらっと答えてくれるのかもしれません。なかなか使い道がありそうです。
AIをかける前にOCRするんですが、OCR機能も十分な性能です。
一例として、画像として保存されていたPDFをOCRかけてみました。
もう10年以上前に教科書かなんかの本に載っていた1ページをスキャンしたものです。
これをOCRしてみたところ、
5.2.2 同軸ケーブル伝送
同軸ケーブルは内部導体の周囲に絶縁体を巻き,その周囲を外部導体で覆い
さらに外周を防食層で覆った構造になっており, 広帯域の伝送特性を有し,遮 へい特性,機械的強度などに優れているため,テレビジョン信号のベースバン ド伝送に広く利用されている。
完璧ですね。
あとはPDFの内容を元にマインドマップにしてくれたり、要約してくれたりとなかなか面白い機能があります。
このAI機能がUPDFの一番の特徴ということでしょう。
一般にあるAIでもファイルを読ませてそれについて聞くことは出来ると思うので、UPDFだからってことはないのですが、PDFを色々と扱う中で、AI機能も使えるってのはなかなか面白い機能ではないかと思います。
ただ、そのファイルをクラウドにあげていくので、機密情報なPDFだとやらない方がいいでしょうね。
まぁこれは他のAIとかクラウドサービスでも一緒ですね。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
まだ触りしかいじってないのでソフトのすべてを全然伝えきれていないと思うのですが、他のソフトにない特徴を持ったPDFソフトだと思いました。
価値観は人それぞれなので全ての人におすすめとは言いにくいですが、
単なる編集や閲覧以上の機能をPDFソフトに求める方には一つの選択肢になるのかと思います。
ただ、AI機能については体験してみる方が良いと思いますし、同様なことのできるAIソフトもあると思いますので比較してみてもいいのかもしれません。
3周年記念セール
4月1日より3周年記念セール実施中とのことです。
「41%オフ」と「パスワードリムーバーギフト」が以下のリンクから行くともらえるようです

コメント