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Elec

stronger と greater

英語は全く苦手な自分ですが、珍しく英語のお話です。

とはいっても仕事上の事なので死活問題なんですけど。

設計の仕事で、とあるデバイスのデータシートを見てました。

都合良いことに、日本語版と英語版がありましたので、躊躇せずに日本語版を選びます。

でも経験上、外国メーカー品の日本語版は誤植等があったりすることが多いので、肝心な部分は英語版を見て確認をしないといけません。

余談ですが、このシリーズなかなか面白いですょ。是非ご一読を

英文データシートを“読まずに”活用するコツ

で、今回のは肝な部分ではないのですが面白い(?)ことがありました。

デバイスのピンの処理方法で、プルアップ、プルダウンの指定があることは多いです。

プルアップって何よ!っていう人はごめんなさい。。。電気回路のお話なので。。。

日本語版のデータシートにはこんな記述がありました。

直接、または1kΩ以上の抵抗を…

直接というのは言葉のまま直接。言わば0Ωですね。ということは、0Ωか、1k以上で!って変じゃないですか?

0Ωや1kがいいのに100Ωはだめなの?どういう回路よ?

まぁ普通は●kΩ以上とか●kΩ以下です。

おかしいなぁって思って英語版を見たら

directly, or via a 1kΩ(or stronger)

となってます。

ここで出てきた or stronger

まんま訳すと、1kΩかそれより強い抵抗で… となります。

強い!なんでしょう強いって。

普通に抵抗が強いと考えると、抵抗値が高いという意味でしょう。

しかし、プルアップが強いと考えると、電流が多い。すなわち抵抗が小さい。となります。

後者だとすると1kΩ以下にしてね!ってことになりしっくりきますが、

そういう場合は日本語では「1kΩ以上」とはいいませんよね。日本語版のデータシートと違ってきます。

では、他にどんな記述があるのかな?って英語版データシートの他のプルアップ関連を探してみたら

1kΩ or greater

という表現がありました。greatってのは値がでかいという意味で1kΩ以上ってことなんでしょうか。

以上と以下で上記2つを使い分けるのが普通ってことなんでしょうかね。

さて、strongに戻ります。

strongの反対語はweak

weak pull-upっていう言葉はこの業界でメジャーな言葉です。

弱いプルアップ=電流値の少ないプルアップ=抵抗値の高いプルアップ

という意味ですから、先の解釈はあってるってことになりますね。

データシートにweakって使われているかって調べてみたら、

external weak(e.g. 10kΩ) pull-up registor

っていう言葉がありましたが、or weakerなんていう言い方はありませんでした。

今度は、or stronger の反対の表現を他に探してみましたが、

1.8V(or lower)と電圧に関してはlowが使われてましたが、抵抗値では見つかりません。

ってことで、日本語版のデータシートが間違ってたってことなんでしょう。

まぁいかにも直訳っぽいミスでしょうから。

念のため、メーカー(代理店)さんに確認してみたところ、そのとおりでした。わーい(嬉しい顔)

メーカーの方には修正の連絡を出してるんですが、なかなか反映されないとのこと。

まぁそういうもんですかね。

しかし、次も混乱しないようにデータシート(PDF)にコメント入れようとしたら、セキュリティで許可されていない。

困るなぁこういうの。コメントくらいいれさせてくれよ~

いつかうっかり間違えちゃうかもしれんじゃん

コメント

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